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流星の予感

2014年8月19日刊 マイナビ

販売 Amazon Services International, Inc.

ASIN: B00MTI2ZM2

販売価格:250円

 

マイナビブックスブログ「日々が紙から飛びだして」に連載された16作品を収録した歌集。短歌だけでなく、旋頭歌、長歌、仏足石歌体、回文、都々逸、新体 詩、俳句、連歌、漢詩といった、10の詩型を駆使した言葉あそびに挑戦している。巻末にはそれら詩型の解説も収録。表紙写真はテンポラリースペースの「さよならバグ・チルドレンをめぐる変奏展」にて出展していただいたアキタヒデキさんの写真作品。

 

「流れ星に比べりゃどんな星座もクソさ」「墜ちて消えてゆくものだけが真実だもの」

 

統計によれば天使の1割は片翼、決して異端ではない

 

逃亡者はとりあえず海を目指すものなのだろうか。二人くらいは砂丘を目指してみるのもありなのではないだろうか。でも君が「海がいいの」と言った以上は従うさ。

 

かすみ草その手は後に彷徨ふよまさに地の果ての操作ミスか

(かすみさうそのてはのちにさまよふよまさにちのはてのそうさみすか)

 

 僕たちのささやかな罪をささやかと呼ぶ罪もあり幾重もの雲

 

ドーナツ屋のことは土星。

青い外装のベーカリーカフェのことは水星。

お定まりの待ち合わせ場所に惑星の名前を勝手につけて呼ぶのが

いつからか二人の習慣になっていた。

 

「わたしたちには会いすぎちゃいけない時期があるよ。

流れ星なんだから。

まともな未来なんて

待ってるわけがないんだから。」

 

このあたりではアメリカンスピリットかホープかピースの三択らしい。僕たちは死ぬか逃げるかの二択だから、このあたりの住人の方が選択肢が多い。